オフィスリニューアルの3つの効果と効率的な方法


近年「オフィス」という働く場に対する考え方は大きく変わってきています。

今までの日本のオフィスは「従業員が集まって、作業や業務を行う場所」という認識でしたが、近年のオフィスは「従業員の知識創造を促す場所」という認識に変わってきています。


さらに新型コロナウイルスの影響により、企業に求められたテレワーク・在宅勤務の導入をはじめ、働き方改革の推進、フレックス制度の導入や時短勤務など、日本における働く人の環境は大きく変わってきています。

このような働き方の変化や多様化に伴い、より一層オフィスのあり方が見直されてきてます。


オフィスをリニューアルすることで、自社に合った効率の良い快適なオフィスをつくりましょう。




オフィスリニューアルがもたらす3つの効果


オフィスをリニューアルすることによる効果には「業務効率の向上」「従業員の満足度アップ」「企業イメージの向上」があります。

オフィスに求められる機能や役割など、自社でのオフィスのあり方を明確にし、何を実現するためのリニューアルなのかという「リニューアルの目的」をはっきりとすることが、リニューアルによる効果を最大限発揮するために大切なことです。

「リニューアルの目的」を明確にすることで、リニューアルの計画において何を優先すべきかを決める際の指標になります。

計画の前に、オフィスをリニューアルすることによってどんな効果が期待できるかを知り、何を実現したいかを明確にしましょう。


1.業務効率の向上

業務を行ううえで、オフィス内のゾーニングや動線計画はとても重要な要素です。

たとえば、

「通路が狭いために、遠回りしなくてはいけない」

「会議室に行くのにエントランスを通らなくてはならなくて、移動が非効率」

など、ゾーニングが悪いことによって非効率な移動が発生している場合があります。

こうした非効率なゾーニング・動線を解消することによって、オフィス内のスムーズな移動が可能になりストレスも軽減され、効率アップが図れます。

また、執務スペース内のデスクやキャビネット、OA機器の配置を変更するなどちょっとしたことでも、業務効率の向上が見込めます。




2.従業員の満足度アップ

オフィスのリニューアルをすることで、従業員が不満に思っていたことが改善できたり、必要だと思うものが整備されたりするなど、オフィスに対する満足度の向上が期待できます。

ただし、満足度アップを図るためには、オフィスリニューアルの計画の際にしっかりと従業員の意見をヒアリングし、リニューアルの内容に反映させることが必要です。

しかし、要望の内容によっては実現が難しいものや優先順位が低いものもあるため、リニューアル内容が決まった際には従業員へのリニューアルの目的や意図などをしっかりと説明することが大切です。


3.企業イメージの向上

近年では企業イメージの向上のために、オフィスのリニューアルを行う企業が増えています。

特にエントランスなど外部の人の目に触れる場所をリニューアルすることで、来訪者に対しての企業イメージのアップが図れたり、執務スペースの効率をアップさせることで従業員の会社に対するイメージの向上にもつながります。

また人材採用においても、オフィスのキレイさや快適性などの環境が整備されていることで、企業イメージのアップにつながり、優良な人材の獲得も期待できます。





オフィスリニューアルの効率的な方法

オフィスリニューアルを効率的に行うためには、しっかりと計画を立て、体制を整えることが重要となります。

リニューアルにおいては、どこまでをどの程度、どれくらいの規模をリニューアルの対象にするのかなど、予算や規模、スケジュール管理や体制などを整える必要があります。


1.体制の確立

オフィスのリニューアルにおいては、さまざまな決定事項が必要となります。また多くのタスクが発生します。

リニューアルを効率的に進めるためには、体制と役割分担を明確にしておくことが重要です。

リニューアル対象の規模にもよりますが、誰がいつまでに何をすれば良いかを、スケジュール表を作成し、管理する必要があります。

2.リニューアル概要の作成

体制が確立できたら、リニューアルにあたり概要を作成します。

リニューアルの意図や目的をまとめ、いつまでにリニューアルを完了し運用開始するかなどの大まかなスケジュールを立てて、誰がどのようにスケジュール管理をするか、チェック体制や方法、報告体制などをまとめましょう。

また、その内容を全社で共有できるようにし、従業員の協力体制を仰ぎましょう。

3.リニューアル内容の決定

どこをどのようにリニューアルするのかを決めます。

まずは現状で問題になっている点や課題になる点、改善すべき点について明らかにすることが必要です。その際には、できるだけ多くの従業員へのヒアリングを行い、意見を吸い上げる必要があります。

ただしすべての意見を取り入れることは難しいので、リニューアルの目的に沿って優先順位を決め、それを指標に判断するようにしましょう。

例えば「最適な動線を確保する」「フリーアドレスを導入する」「デスク配置変更によりスペースを確保しリフレッシュスペースをつくる」など、リニューアルの内容は多岐にわかります。

4.実行計画

リニューアルの内容が決まったら、どんなタスクが発生するのかを洗い出し、それを誰がどのように実行するのかを決めます。

リニューアルの内容によっては、数日~数週間かかるものもあれば、数時間でできるものもあります。また、自分たちだけで出来るものもあれば、業者に依頼するものもあります。

どちらにしても、できるだけ業務に支障が出ないよう、またそこにかかる手間が最小限になるように計画を立てましょう。

5.スケジュールの決定

リニューアルの実行計画が立てられたら、いつまでに行うかのスケジュールを決定します。

リニューアルの規模や場所によっても違いはありますが、業務に支障が出てしまう場合にはその期間・時間をできるだけ短くする必要があります。実行計画で決定したリニューアル内容に合わせて全体のスケジュールを調整しましょう。

内容によっては、前後できないものもありますので、スケジュールの決定には注意が必要です。

6.業者の選定

実行計画で決定したリニューアル内容の中で、自分たちでは対応できないものなど業者に依頼する必要があります。

業者の選定においては、しっかりと下調べを行い信頼できる業者を選びましょう。

またリニューアルに向け、リニューアルの目的や意図、達成したい事など、業者とは密なコミュニケーションが必要です。

しっかりとコミュニケーションが取れる業者に依頼するようにしましょう。

7.施工実施

リニューアル内容に合わせて、実行する段階です。

スケジュール通り進んでいるか、施工内容に誤差がないか、不備などはないか、など都度チェックします。

スケジュールを管理し、スムーズに施工実施できるようにしましょう。実施過程でイレギュラーが発生してしまった場合は速やかに計画の修正を行います。

8.検収・運用

施工実施完了後、計画していたリニューアル内容と差異や不備がないかを確認しましょう。

その後、実際に運用開始となります。運用開始にあたり、社員に向けた説明を行うなど、リニューアルの目的を達成するために全社で取り組めるよう協力体制をつくりましょう。

9.リニューアル後

リニューアルは実行することが目的ではありません。リニューアルした場所を実際に使用することによって、従業員の行動や意識に変化をもたらすことが目的です。そのため、リニューアルはこれで終わりではありません。

リニューアルの結果をしっかりと検証し、さらなる環境の改善につなげていくことが必要なのです。





オフィスリニューアルの重要ポイント

オフィスのリニューアルを行うにあたっては、重要なポイントが3つあります。


自社に必要なオフィスとは何かを明確にする

オフィスリニューアルの内容を決めるにあたって、自社に必要なオフィスのあり方を決める必要があります。

オフィスのあり方を決めるうえで、実際にオフィスで働いている従業員からの意見はとても重要になります。

ヒアリングを行うなど、従業員の意見を参考にしましょう。

自社での働き方を考え、これから先にどんな働き方を実現していくかも、オフィスをつくるうえでは必要な要素です。


オフィスリニューアルの目的を明確にし、全社で共有する

何を目的にしたオフィスのリニューアルなのかを、全社で共有することで、従業員に対しての意識づけにつながります。

リニューアルで実現したい内容を全社で共有することによって、各スペースの活用にもつながります。

個人の意識改革を行うことは、リニューアルの効果を発揮するためにもとても重要なことです。


繰り返し、常に改善する

オフィスのリニューアルは一度で終わりではありません。時代や企業を取り巻く環境によっても、働き方や求められるオフィスのあり方は変わります。

その時その時に合わせた効率の良いオフィスをつくり、働く人にとって快適で、効率の良いオフィスを実現することが大切なのです。

そのためには、自社の状況を常に把握し、オフィスづくりに反映させていくことが必要です。



まとめ


オフィスに求められる役割は時代とともに変化していきます。

だからこそ常に自社に必要なオフィスの機能・役割は何かを考え、オフィス環境改善につなげていくことが重要なのです。

オフィスリニューアルの効果を最大限にするためには、しっかりと現状の把握を行い、自社に必要なスペースは何かを明確にしたうえで、効率的なオフィスリニューアルを行うことが大切です。




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