オフィスの内装工事にはどんな種類の工事があるのでしょうか。
オフィスの内装は、移転の際に行うことが多いですが、快適なオフィスづくりのためにリニューアルする企業も増えています。
最近では働き方の多様化にともない、オフィスの役割も変化しており、必要なスペースも企業によって多様化が進んでいます。
オフィスのリニューアルなどに必要な内装工事の種類と流れをご紹介します。
オフィスビルで行われる工事にはさまざまな種類がありますが、入居するテナントで発生する工事はテナント内で行う内装工事になります。
オフィスビルの内装工事は、A工事・B工事・C工事に区分されます。
A工事 | B工事 | C工事 | |
対象工事 | 共有部分で建物の躯体に 関するもの | 専有部分で建物全体に 影響を及ぼすもの | 専有部分のうち建物全体に 影響を及ぼさないもの |
工事業者の指定 | オーナー | オーナー | テナント |
工事業者への発注 | オーナー | テナント | テナント |
費用負担 | オーナー | テナント | テナント |
工事内容 | 建物の外装、エレベーターなど | 空調設備・給排水設備など | 床・壁材の貼替えなど |
テナントで行う内装工事は、B工事・C工事になります。
ビルによってB工事・C工事に当てはまる工事内容が違いますので、事前にしっかりと確認する必要があります。
オフィス内における内装工事の種類には
・間仕切工事
・床工事
・壁工事
・電気、LAN工事
などがあります。
間仕切工事は、オフィス内の空間を仕切る壁を立てる工事です。
立てる壁の種類には「スチールパーティション」「アルミパーティション」「造作壁(LGS壁)」などがあります。
スチールパーティションは、2枚の石膏不燃ボードをスチールの骨組みで挟んだ構造のパーティションです。
防音性が高いのが特徴で、石膏ボードの間にスチールウールなどの防音材を入れることでさらに防音性を高めることができます。
パネル間のつなぎ目が目立ちにくく、見栄えも良いです。
表面にクロスやシートを貼ることもでき、デザイン性にも富んでいます。
アルミパーティションは、ハチの巣構造のペーパーコア材をアルミの骨組みで支える構造のパーティションです。
軽量でスチールパーティションに比べて、比較的コストが安いのが特徴です。
カラーパネルなども多く出ており、さまざまな組み合わせが可能になっています。
造作壁(LGS壁)は、軽量鉄骨を骨組みとして石膏ボードを貼り付け、表面を仕上げる壁のことです。
軽量鉄骨を用いることで軽量かつ耐久性があるのが特徴です。
施工に関して自由度が高く、曲線や複雑な形状の壁なども立てることができます。
表面仕上げにも、クロス・塗装・シートなどさまざまな仕上げを選択できカスタマイズ性が高いため、エントランスなどデザインにこだわりたい場合に用いられます。
床工事の種類には、「OAフロア工事」「床仕上げ工事」があります。
OAフロア工事は、オフィスの床下に配線を収納するために二重床を設置する工事になります。
「フリーアクセスフロア」や「二重床」と呼ばれることもあります。
床下に電源やLAN線、電話線などの配線を収納できるため、足に引っ掛けてしまったりすることもなく、見た目もスッキリします。
またレイアウト変更の際の配線の引き直しなども容易になります。
床仕上げ工事は、床材を貼り替える工事です。
オフィスで使用される床材は主に「タイルカーペット」「フロアタイル」「天然素材」などがあります。
タイルカーペット
最も一般的にオフィスで使用されるタイルカーペット。40cm~50cm角のタイル状になったカーペットを床用ボンドを使って施工します。1枚単位での貼り替えが可能です。
フロアタイル
ポリ塩化ビニル製のビニル床で、耐水性が高くクッション性があり、さまざまなスペースで使用されます。木目調など柄や質感も演出でき、デザイン性に優れています。
天然素材
天然木や大理石など、自然の素材を活かした床材です。素材の風合いを活かし高級感を演出できますが高価で手入れが必要になります。デザインにこだわりたい場所に使用されます。
壁工事は、壁材の仕上げ工事です。
壁材の種類によって「壁材貼り替え工事」「塗装工事」に分けられます。
壁材の種類には「クロス(壁紙)」「ダイノックシート」「タイル」などがあります。
一般住宅でも使用されることが多い「クロス(壁紙)」は、シンプルな単色のものから模様や凹凸のあるものなど多くの種類が各メーカーから出ています。
「ダイノックシート」は木目調などリアルな質感を表現したシートで施工性も良いのが特徴です。
「タイル」は石や木目、レンガなどの凹凸が表現でき、さまざまな演出が可能になります。
壁塗装工事には、珪藻土などの天然塗料や色付けが簡単な化学塗料などがあります。
塗装仕上げは質感が独特で、フラットな仕上げや凹凸感のある仕上げ、色ムラを出すなどオリジナリティ溢れる表現が可能になります。
オフィスの内装工事における電気・LAN工事には、「電源の配線」「照明工事」「コンセント工事」「スイッチ工事」「LAN配線工事」などがあります。
電気工事には資格が必須です。しっかりと配線計画を立てて行う必要があります。
オフィスの内装工事を行う際の流れをご紹介します。
オフィスの内装工事に向けて、まずはオフィスのコンセプトを決める必要があります。
どんなコンセプトのオフィスをつくるかによって、行う内装工事の内容は変わってきます。
またどんなレイアウトにするかなどを決める際にも、コンセプトに沿ったレイアウトにする必要がありますので、自社オフィスのコンセプトをしっかりと明確にしておくことが大切です。
オフィスのコンセプトが決まったら、内装工事を行う範囲を決めましょう。
全面改装するのか、一部のみの改装なのか、その範囲によって施工期間や実施時期も変わってきます。
特に執務スペースや会議室を含めた改装の場合は、改装中の執務や会議をどうするかを決めておかなければなりません。
内装工事を行う範囲が決まったら、どのようなデザインにするのか、どんな内容の工事を行うのかを決めましょう。
内装デザインはオフィスのコンセプトに沿ったデザインを考える必要があります。
オフィスの内装デザインは専門の業者にお願いするのが良いでしょう。
内装デザインを考える際には、専門的なことも多く出てくるので、業者に依頼するのが良いです。
自社のコンセプトやどんなオフィスを目指すのか、内装工事を行う範囲などを明確にし、業者の選定を行いましょう。
オフィスの内装デザインを決めたり、工事に関するさまざまな事柄を決めていく必要がありますので、しっかりとコミュニケーションがとれる業者を選定するようにしましょう。
工事をどのようなスケジュールで行うのかを決めます。
一部の改装で、業務に支障がないような内容の工事であれば普段の業務にも影響は少ないですが、全面改装など大掛かりな内容であれば、工事中の執務はどうするのかなどを検討しなくてはなりません。
また工事のスケジュールに関して、社内で共有する必要があります。
実際に工事を行います。
業者との事前の打ち合わせのとおりに工事が行われているかを確認して、引渡しを行いましょう。
また、アフターフォローなどについても確認しておくと良いでしょう。
オフィスの内装工事についてご紹介しました。
オフィスビルの内装工事には区分があり、ビル側に事前にしっかりと確認をする必要があります。
内装工事の種類には大きく分けて「間仕切工事」「床工事」「壁工事」「電気・LAN工事」があります。
オフィスの内装工事は、まずはオフィスのコンセプトを決めるところから始まります。
しっかりとオフィスのコンセプトを決めたうえで、内装デザインの決定、業者の選定を行いましょう。
オフィスの内装工事を行うことによって快適な空間をつくり、理想のオフィスを目指しましょう。
LINOFFULLでは、快適なオフィスづくりのお手伝いをしております。
オフィスのことなら何でもご相談ください。